伝統芸能を未来へ紡ぐ – 若き人形操者の挑戦

八王子車人形西川古柳座 五代目 西川柳玉さん

八王子車人形西川古柳座の定期公演にお邪魔しました。初めての観劇でしたが、三番叟、東海道中膝栗毛、洋舞の三演目を堪能。途中の解説も親切で、車人形の世界に触れるとても楽しい体験となりました。この定期公演は、車人形でもっと地域を盛り上げていきたいと西川柳玉さんが中心となって行われています。公演後には、人形に直接触れながら、柳玉さんから車人形の魅力について、色々とお話を伺いました。

あうたび人ストーリー

古典芸能一家に生まれる

1996年生まれ。五代目西川古柳の息子として生まれ、子供の頃はろくろ車(木製の箱に車輪がつけられた車人形の道具)で遊んでいましたが、当初は車人形の道に進むつもりはありませんでした。全寮制の中学に通い、週末は水泳やバスケ、絵画、バレエ、ピアノなど多くの習い事に励む忙しい学生生活を送り、将来は保育士を目指していました。

車人形の世界へ

20歳の時に父の誘いで車人形の世界に入り、2018年にいずれは古柳になるという印でもある西川柳玉を襲名しました。その後、人形遣いの基礎を学ぶため、兵庫県の淡路人形座で学ぶ。現在も父の背中を見ながら修行を続けています。2022年には、狂言師の和泉元彌氏との共演を果たすなど活動の幅を広げている。

SNSで車人形の魅力を発信

現代の若者らしい一面もあり、YouTubeで演目を勉強し休日はひたすら眠るのが趣味だという。コロナ禍では、YouTubeチャンネルを開設して八王子車人形の魅力を発信し、SNSも活用して親しみやすい伝統芸能として紹介しています。2023年からは若手の座員を中心とした定期公演をスタートさせ、認知度向上に努めています。

新しい取り組みへ

八王子車人形の歴史を大切にしながら、より身近で親しみやすい伝統芸能として広めたいと考えています。そのため、八王子の伝統芸能の面白さや人形操作の難しさを体験できる機会を提供するなど、新しい取り組みを行っています。その活動は、伝統と現代をつなぎ、若い世代にも興味を持ってもらうための重要な架け橋となっています。

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