逆境に立ち向かい奮闘する民宿のオーナーから生きる力を学ぶ旅

《冬の味覚あんこうを味わい伝統的な吊るし切りを体験します

震災で建屋が全壊し途方に暮れたあの日から、たった一人で民宿を再建し今では予約の取りにくい宿にまで成長。想像を絶する苦労を背負いながら、祖父と父の志を引き継ぐ強くて優しい民宿オーナーの人柄に触れる旅です。

元板前のオーナーが腕を振う冬の味覚あんこうを味わい、滅多に見ることのない「あんこうの吊るし切り」も実際に体験していただきます。こんなに美味しいあんこう料理を食べるのは、初めての経験となるでしょう。

スケジュール旅行条件カレンダー

<体験ホスト>

汐騒宿 暁園 オーナー 仁井田康昌さん

1974年生まれ。北茨城市出身。調理学校を卒業後、県内の和食店や結婚式場などで料理の腕を磨き神奈川で板前の仕事に就く。その後、父親の体調不良のため家業の民宿を手伝うことになり北茨城へ戻ったが、2011年3月東日本大震災により実家の民宿が全壊。それからまもなくして父親が他界。たった一人で宿を再建しハイシーズンには連日満室という人気の宿に成長させました。特に冬から春先にかけて、地元で揚がった新鮮なあんこう料理が評判で関西から訪れる常連客もいるという。

プラン詳細

平潟港とあんこうの歴史

イメージ

茨城県の最北に位置する平潟町は、太平洋に面した港町として知られています。その歴史は400年近く前の寛永期にさかのぼります。当時、東廻海運の寄港地となり仙台藩の陣屋がおかれ江戸への年貢米輸送の中継地として港を整備したのが始まりでした。天然の入り江を活用した良港として、江戸と東北地方を結ぶ海運の要として発展を遂げました。

しかし、明治時代に入ると状況が一変します。鉄道網の発達などにより江戸時代以来商港として発展してきた平潟港は衰退。1887年ごろから底引き網漁が導入され、漁業の拠点としての新たな発展の道を歩み始めます。

現在の平潟港の主力である底引き網漁は、大きな網を海中に投入して魚を捕獲する漁法です。この漁法により、茨城県の県魚であるヒラメをはじめ、さまざまな魚種が水揚げされています。特にあんこうは年間30~40トンもの水揚げがあり、これは茨城県全体の約3分の1を占める重要な漁獲となっています。

平潟町で生まれたあんこう「どぶ汁」

あんこうどぶ汁

漁業の町として知られる平潟には、独特なあんこう「どぶ汁」という郷土料理があります。現代では広く親しまれているあんこう鍋やあんこう汁の原点とも言われるこの料理は、地元の漁師たちの知恵から生まれました。最大の特徴は、水を一切加えないで調理をすることです。

真水が貴重な船上で考案されたと言われ、あんこうと野菜本来の水分のみを使って煮込む独特な手法により素材の旨味が凝縮された極上の一品が完成します。特筆すべきは、「海のフォアグラ」と称されるあんこうの肝の活かし方です。

水を加えないことで、肝の濃厚な味わいがダイレクトにスープに溶け出し、深い味わいと豊かな風味を醸し出します。シンプルな調理法でありながら、素材の持ち味を最大限に引き出した、平潟の漁師町ならではの郷土料理と言えるでしょう。

あんこう吊るし切りを体験

あんこうは、弾力のある皮と粘液に覆われており、まな板の上で捌くことは困難です。そのため、吊るした状態で切り分けていく「吊るし切り」と呼ばれる方法で捌きます。切り落とされた部位はそのほとんどが美味しく食べることができることから「身、肝、胃、皮、エラ、ヒレ、卵巣」は俗にあんこうの七つ道具と呼ばれています。

まず、あんこうの特徴的な両側の胸ビレに包丁を入れていきます。このヒレには、コラーゲンが豊富で根元には上質な身が隠れています。次に、あんこうの顔の周りを丁寧に包丁で一周させ、切れ目を入れます。そこから、まるで服を脱がせるように、上から下へと慎重に皮を剥いでいきます。皮を丁寧に取り除いたら、決められた手順に従って、一つ一つの部位を丁寧に切り分けていく作業を行います。

あんこうフルコースに舌鼓

あんこう唐揚げ

今回のプランでは、あんこうの特別フルコースをご用意いたします。名物のあんこうどぶ汁をはじめ、あんこう唐揚げ、供酢、供和え、あん肝、ステーキなど、丁寧に下処理されたあんこう料理が並びます。

新鮮なあんこうだからできるあんこうのお刺身。やわらかな身とトロトロの肝を生でいただくのは、暁園ならでは。メヒカリなど旬の魚も一緒に味わえます。

暁園刺身盛り合わせ

オーナー仁井田さんと交流

厨房の仕事が一段落したら、酒好きのオーナーがお酒を持って登場。東日本大震災で民宿が全壊してから13年。これまでの苦労や努力、一人で考え生き抜いてきたオーナーから色々とお話を伺います。

お酒が進むに連れ本音トークも飛び出します。仁井田さんの温かな人柄に触れファンになること間違いなしです。

【スケジュール】

時 間内 容食 事
14:30汐騒の宿 暁園 集合
電車でお越しの場合は、大津港駅までお迎えにあがります。
・オーナーの仁井田さんがお出迎え
・自己紹介
・体験内容の説明など
15:00あんこう吊るし切り(60分)
ダイナミックなあんこうの吊るし切りを体験していただきます。
・特徴的な両側の胸ビレに包丁を入れていきます。
・あんこうの顔の周りを丁寧に包丁で一周させ、切れ目を入れます。
・上から下へと慎重に皮を剥いでいきます。
・その後、決められた手順に従って、一つ一つの部位を丁寧に切り分けます。
18:00あんこうフルコースの夕食
どぶ汁はもちろん、あんこうステーキ、あんこうホホ肉の照り煮などが味わえます。あんこうのお刺身、あん肝のお刺身なども付いておりますので、この時期のあんこうを食べつくしてください。
さらにあうたび限定の特別料理を一品ご用意いたします。
【お品書き】
・食前酒・前菜(鮟鱇唐揚げ、鮟鱇供酢、鮟鱇供和え)・香の物・小鉢(あん肝)
・お刺身(鮟鱇刺身と地魚)・鮟鱇照り煮・鮟鱇ステーキ・どぶ汁・デザート

途中、オーナーの仁井田さんがお酒の差し入れを持ってお席へ伺います。一緒にお酒を飲みながら、色々なお話をお楽しみください。
夕食
21:00夕食終了
暁園自慢の温泉に浸かってゆっくりお休みください。

※時間は目安となります。内容に関しても現地事情や進捗状況により、適宜変更をさせていただく場合がございます。

【旅行条件】

開催日時冬季(11月〜4月)
料金4名25,000円/3名27,000円/2名29,000円
含まれるもの宿泊費、食事(朝1回・夕1回)、体験料、旅行傷害保険
開催場所汐騒の宿 暁園
〒319-1708 茨城県北茨城市平潟町1519-23(Googleマップ
アクセス北茨城ICより車20分
大津港駅より送迎あり
最少催行人数2名(最大4名まで)
服装動きやすく暖かい服装
持ち物特になし
キャンセル規定20日前以降・・代金の20%、10日前以降・・代金の50%、当日または無連絡不参加・・代金の100%
受付締切参加希望日の7日前
お支払い方法銀行振込、クレジットカード(VISA、MASTER)
※詳細は、お申し込み後にメールにてご案内致します。
その他のご案内・吊るし切りは、屋外で行うため天候により内容が変更となる場合がございます。

【開催日カレンダー】

2024年12月
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