知られざる苔の楽園へ!苔のスペシャリストと歩く白駒池の深い世界

標高2,100メートル、北八ヶ岳の白駒池。日本蘚苔類学会が「日本の貴重な苔の森」に選定したこの地に、山小屋「青苔荘(せいたいそう)」があります。ご主人の山浦さんは、長年にわたりこの森を案内してきた“苔の語り部”でもあります。静寂の中に生命が息づく苔の世界を誰にでもわかりやすく、そして愛情深く教えてくれます。

山浦さんの解説は、まるで物語を聞くようでした。
「この苔は“ムツデチョウチンゴケ”。光が差すと小さなランプのように輝くんですよ。」
足元をよく見ると、確かに葉の先が光を反射して宝石のように輝いています。

「苔って、どれも同じ緑だと思っていましたが、種類によって色も質感もまったく違うんですね」
「説明を聞くうちに、どんどん興味が湧いてきました!」

丁寧な説明に耳を傾けるうち、参加者の視線は次第に“足元の小さな世界”へと吸い寄せられ、森の奥へ奥へと吸い込まれていくのが印象的でした。

散策を終えると青苔荘へ戻り、特製山小屋弁当の昼食。地元食材を使ったお弁当に一同ほっこり。窓の外には、野生のリスや野鳥がみえて、森での学びがゆっくり身体に染み込みます。

お弁当を食べながら、山浦さんの“山小屋の暮らし”についてのお話も伺いました。「雪の多い年は、ここまで来るのが本当に大変なんですよ」「森はいつも変化しています。だからこそ面白いんです」そう語る山浦さんの言葉には、自然と共に生きる人ならではの温かさと説得力があり、参加者も思わず聞き入ってしまうほど。山小屋ランチは単なる食事ではなく、森と人の暮らしがつながる物語を味わう時間となりました。

ツアー後のアンケートでは、
「苔テラリウムを作って持ち帰りたい」
「苔を探すレクリエーションや動物観察も面白そう」
といった声が寄せられ、森の魅力が多様に伝わっていることがわかりました。

青苔荘の周辺は四季折々の表情を見せます。
春は花々、夏は緑の回廊、秋は紅葉、冬はスノーシュー。
山浦さんが守り続ける“苔の森の四季”は、訪れるたびに新しい発見をくれます。

「ただの自然散策ではなく、学びと癒しの時間。山浦さんの人柄があってこその特別な体験でした。」

そんな感想が多く寄せられた今回のツアー。
都会の喧騒を離れ、静かな森で呼吸を整える。
苔の森を歩くということは、心をリセットする時間でもありました。

青苔荘
〒384-0704 長野県南佐久郡佐久穂町大字八郡603
ホームページ:https://seitaisou.jp/

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