桑都に残る伝統芸能「八王子車人形 西川古柳座」の世界に触れる旅

《八王子車人形の匠の技と歴史に触れる特別体験プラン》

この旅では、国指定重要無形民俗文化財である八王子車人形の世界を深く体験していただきます。まず、人形浄瑠璃の歴史について学び、普段は見ることができない人形の首(かしら)などの道具が保管されている倉庫を特別に見学。その後、実際の公演を最前列の特別席で鑑賞し、八王子車人形の魅力を間近で味わいます。最後は、実際に人形の操作などを体験していただきます。人形浄瑠璃ファンの方から初心者の方まで楽しんでいただけるあうたびの特別プランです。

日高川入相花王で登場するガブ

ガブとは、妖怪変化や怨霊の役柄に使われる首。ふだんは美女の顔ですが、目がくるりと回って金色になり、口が耳まで裂けて牙をむき出したり、金色の角を出す仕掛けが施されています。

<体験ホスト>

八王子車人形 五代目家元 西川古柳さん / 西川柳玉さん

西川古柳(にしかわ こりゅう)さん
八王子車人形の五代目家元。1953年に人形師の家に生まれ、幼い頃から車人形に親しんできました。中学生で舞台デビューを果たし、その後「文楽」を学び、海外でも研鑽を積みました。1996年に家元を襲名し、伝統を守りつつ新しい挑戦を続けています。2023年には北米5都市での公演で話題を呼び、2024年8月には日米共同制作によるコンテンポラリー人形劇を日本で開催するなど、国際的な活動も精力的に行っています。

西川柳玉(にしかわ りゅうぎょく)さん
1996年生まれの八王子車人形の若手演者。西川古柳の息子として生まれ、20歳の時に父の誘いで車人形の世界に入り、2018年に西川柳玉を襲名しました。それ以来、父の背中を見ながら修行を続けています。コロナ禍では、YouTubeチャンネルを開設して八王子車人形の魅力を発信。SNSも活用して親しみやすい伝統芸能として紹介しています。2023年からは若手を中心とした定期公演をスタートさせ、認知度向上に努めています。

プラン詳細

八王子車人形の歴史

江戸時代に流行した文楽系の人形浄瑠璃は、三人で人形を操る三人遣いと呼ばれるものが主流でした。幕末になり諸外国から様々な娯楽がもたらされ、江戸の三人遣いが衰退。そんな中、文政8年(1825年)に現在の埼玉県飯能市に生まれた山岸柳吉(初代西川古柳)により、ろくろ車(箱車)に乗った人形遣いが一人で一体の人形を遣う人形芝居を考案し多摩地方を中心に関東一円に広まりました。

明治に入ってから八王子に伝えられて以来、八王子車人形西川古柳座によって継承され、養蚕や織物で発展した八王子庶民の間で親しまれてきました。八王子車人形は伝統的な説経浄瑠璃や義太夫節の語りとともに演じられるほか、様々なアーティストとの共演もさかんです。昭和51年(1976年)のモスクワ公演以来、海外でも古典から新作に至る演目を公演しています。

人形の首(かしら)と衣装

西川古柳座には、120を超える人形の首(「かしら」と呼びます)が大切に保管されています。これらの首の製作過程は非常に繊細で手の込んだもので、檜(ひのき)を使って顔の形を彫り、それを二つに割って中に仕掛けを施します。顔の表面には、胡粉(ごふん)という白い粉と、膠(にかわ)という接着剤を何度も塗り重ねて仕上げていきます。毛髪には本物の人間の髪の毛が使われ、より生き生きとした表情を作り出しています。

人形の着物は、京都の呉服店に特注しています

人形浄瑠璃の歴史を学び保管庫などの特別見学

人形芝居の宝庫とも言える日本。古くから人形芝居は日本人の生活や文化と深く結びつき、現在でも全国に約130の人形劇団(座)が存在すると言われています。日本を代表する伝統芸能の一つである人形浄瑠璃文楽をはじめ、地域によって異なる人形操作の技法を用いており、その多様性が日本の人形芝居の特徴とも言えます。

東北地方では一人の演者が人形を操る「手遣い」が主流である一方、福島県と長野県では三人の演者が一体の人形を操る「三人遣い」が特徴的です。特に淡路島(兵庫県)と徳島県は人形劇が非常に盛んで、「人形劇の宝庫」と呼ばれるほどです。

江戸時代の人の髪の毛が使われています

色々とお話を伺った後、江戸時代から大切に使用している首(かしら)をはじめ、人形の手や足などが保管されている倉庫へ特別にご案内していただきます。

最前列で見学

東海道中膝栗毛のワンシーン

八王子車人形西川古柳座では、毎月定期公演を行っています。この公演では、座の若手メンバーが中心となって活躍しています。最近では、将来を担う若い演者が増えてきており、彼らの活躍が目立つようになってきました。このような若手の成長により、八王子車人形は今後さらに発展し、八王子市の文化や芸能をより一層盛り上げていく存在になると期待されています。

新車人形の操法で演じる柳玉さん

近年考案された「新車人形」では、人形の両手を自由に操ることができ、本来車人形が持っていた自由な足の表現に加え、首・足・手がリズミカルな素早い動きに対応できるようになりました。この操法は、海外の劇団にも注目され世界的に有名なミュージカル「ライオンキング」の舞台演出家も八王子まで視察に訪れました。実際にライオンキングの舞台でも採用されています。

人形遣いの技を体験

定期公演の後は、あうたびの参加者限定で人形操作の特別体験をしていただきます。舞台に上がって、実際に車人形の操作方法を学ぶことができます。人形の表情の作り方や腕の動かし方、車人形独特の「ろくろ車」の操作も体験できます。

車人形の特徴は、一人で一体の人形全体を操る「一人遣い」という技法です。この体験を通して、一人遣いの技術の素晴らしさと難しさを感じることができます。この貴重な機会に、日本の伝統芸能である車人形の魅力をより深く理解していただけます。

ホストの方からのコメント

日本には、車人形をはじめ、手遣い、棒遣い、糸操り、影絵、からくりなどあらゆる人形劇があります。そのどれもが、とても芸術性の高いものなので、その一端をぜひ味わって欲しいと思います。  西川古柳

八王子に残る伝統芸能を多くの方に知ってもらい、その楽しさや人形遣いの難しさなどを気軽に体験していただければと思います。  西川柳玉

八王子車人形西川古柳座 渡邉紀穂さん

西川古柳座を訪れると最初に出迎えてくれるのが、受付を担当されている渡邉さん。会場の案内やおひねり体験について説明をしてくれます。

【スケジュール】

時 間内 容
10:30/13:30西川古柳座 集合
・オリエンテーション
・人形浄瑠璃の歴史を学ぶ
・首(かしら)などの保管庫を特別見学
11:30/14:30八王子車人形定期公演観劇
最前列の特別席をご用意致します。
・三番叟(さんばそう)
・日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)
・東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)
・洋舞(ようぶ)
など、他にも様々な演目がありますが、当日のお楽しみとなります。
12:15/15:15実際の人形に触れてみる
・写真撮影など
12:30/15:30人形操作を特別に体験
・ろくろ車(箱車)乗車体験
・表情の変化、手足の動きなど実際に操作します
13:00/16:00体験終了

※スケジュール及び体験の順番に関しては、当日の状況により前後する場合がございます。

【旅行条件】

開催日時定期公演開催日・午前の部10:30より/午後の部13:30より
料金2名以上5,000円/1名6,000円
含まれるもの体験料、施設使用料、観劇料
開催場所八王子車人形西川古柳座
〒192-0154 東京都八王子市下恩方町1566(Googleマップ
アクセス圏央道八王子西ICから約5分(駐車場10台無料)
JR・京王線高尾駅からバス約10分(川原宿大橋下車徒歩約10分)
最少催行人数1名(最大8名まで)
服装について体験時に靴下の着用をお願いします。
女性の方は、ズボンの着用をお薦めしております。
持ち物特にございません。
キャンセル規定14日前以降・・代金の20%、7日前以降・・代金の50%、当日または無連絡不参加・・代金の100%
受付締切参加希望日の3日前
お支払い方法銀行振込、クレジットカード(VISA、MASTER)
※詳細は、お申し込み後にメールにてご案内致します。
その他のご案内当日のご案内は、西川古柳さん又は西川柳玉さんのいずれかとなります。

【開催日カレンダー】

2024年12月
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2024年11月

※4名様以上でご参加の場合は、お手数ですが同行者のお名前をメッセージ欄にご記入ください。

※本予約は、一旦リクエストとなり空席を確認後、受け入れの可否についてご連絡をさせていただきます。

八王子車人形西川古柳座 https://www.hathiojikurumaningyo.com/

お客様からのコメント】

50代女性
演目はもちろんのこと、演目が始まる前の解説や人形の保管庫の見学、演目後の体験など、日常では味わえない特別感を得られることができました。 演者との距離が近く、フレンドリー、アットホームな雰囲気でとても楽しめました。 2ヶ月に一度演目が変わるようなので、今後も通う気まんまんです。あうたびとの繋がりがなかったら知り得ないコトだったので、とても嬉しいです。夫も感激してました。

50代女性
西川古柳座の説明と演技がすばらしく体験もできてとても面白かったです

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