【6月24日】創業300年酒蔵の杜氏と南魚沼の伝統に触れる旅

目次

《6月24日(土)〜1泊2日間 南魚沼あうたびツアー》

あうたび代表の唐沢です。
今年の冬に開催した、新潟県南魚沼市にある創業300年青木酒造の杜氏さんにあうたび初夏編です。日本酒好きの間で知る人ぞ知る銘酒「鶴齢(かくれい)」を醸している蔵元です。杜氏さんの案内で仕込み中の酒蔵内を見学、夜は杜氏さんを囲んでの懇親会。日本酒ファンにはたまらない、超プレミアムなあうたびをお楽しみ下さい。翌日は、日本一の庵寺や国指定重要無形文化財「越後上布(えちごじょうふ)」など南魚沼の伝統文化に触れます。

※今回お邪魔する青木酒造は、通常一般の方の見学は行っておりません。特別に見学をさせていただく関係でツアーの参加は最大6名様までとさせていただきます。

<こんな方にオススメです>
◎日本酒について深く学んでみたい方
◎酒蔵の杜氏さんと一緒にお酒を飲んでみたい方
◎古いお寺に興味のある方
◎織物の文化や歴史に興味のある方

<参加者の声>
・飲んでるお酒を造った杜氏とさしでゆっくり飲める経験は普通できませんよね。
・鶴齢の蔵元に伺えたことが感動です。
・北越雪譜に描かれた世界を垣間見ることができたような気がしました。
・あの厳しい自然の中で育てられた美酒がより味わい深いものになりそうです。
・地元の方々の親切な対応に感動しました。

イベントお申込み

【酒は奥が深すぎます】青木酒造 杜氏 今井隆博さん

今井隆博 杜氏
今井隆博 杜氏

「一人前の杜氏になるには、30年は必要ですね。酒造りは奥が深すぎます。」そう話すのは、新潟県南魚沼市にある青木酒造の今井隆博 杜氏。青木酒造は、1717年から続く老舗酒蔵で今年で創業300年を迎えます。

新潟のお酒は、淡麗辛口と表現されますが、青木酒造のお酒は淡麗でありながらお米の旨味をしっかり感じられる淡麗旨口。代表銘柄の鶴齢という名前は、「北越雪譜(ほくえつせっぷ)」で知られている江戸時代の随筆家「鈴木牧之(すずき・ぼくし)」が命名したそうです。そんな歴史ある酒蔵の今井杜氏に色々とお話しを伺いました。

『杜氏について』
日本酒の醸造方法とその管理方法は、世界でも類を見ないほど複雑にして精巧です。この技術を継承してきたのが杜氏であり、現在では酒造りを行う技術者を酒造技能者と呼び、酒蔵の長を杜氏、その他の技術者を蔵人と総称して区別しています。杜氏は、酒造りの責任の他、蔵人を総括し蔵内酒造現場の管理も行っています。杜氏とは全ての酒造技術面のエキスパートであるばかりでなく、統率力、判断力、管理能力にひいでた人格者、ジェネラリストであることが要求されるため、蔵人になれば、誰もが杜氏になれるとは限りません。(引用:日本酒サービス研究所)

中学生の頃から職人になりたかった

青木酒造の店舗(牧之通り)
青木酒造の店舗(牧之通り)

新潟県南魚沼郡塩沢町(現・南魚沼市塩沢)で姉と妹の三人兄弟で育った今井さん。中学生の頃から高校を卒業したら大工さんや左官屋さんのような職人になることが夢でした。高校生の時にたまたま近所の知り合いが、青木酒造の卸問屋で働いていたのがきっかけで青木酒造でアルバイトを始めました。

夢である職人の仕事とは少し違いましたが、卒業するとそのまま青木酒造に就職。しばらくの間、お酒を販売する営業として働いていました。当時の青木酒造は、地元を中心にお酒を製造販売している会社で決して大きな酒蔵ではなかったそうです。

杜氏制度の崩壊

蔵のある牧之通り
蔵のある牧之通り

今井さんが青木酒造に入社して17年が過ぎた頃、日本の多くの酒蔵で杜氏集団による酒造り(杜氏制度)の崩壊が始まりました。もともと杜氏集団は、農漁村の人達が冬場の現金収入を得るために出稼ぎとして酒造り職人をしていました。

日本の近代化が進む中で、厳しい冬場に故郷を離れて酒造りをするより地元の工場などで働く方が遥かに楽だということで酒造り職人になる人は年々減少。また、既存の職人達も高齢化が進み出稼ぎによる酒造りから通年雇用の社員による酒造りへと時代は変わって行きました。

そのような時代背景もあり、いよいよ念願の職人になるため酒造りの道へ進むこととなったのは、今井さんが35歳の秋でした。職人の仕事はとにかく見て覚えるしか無く、できないと怒られ遅くてもまた怒られるという事の繰り返しだったそうです。

『杜氏集団』
統率された出稼ぎ酒造技師集団を杜氏集団と呼ぶ。有力な杜氏集団としては丹波、但馬、能登、越後、南部など全国に約30の杜氏集団が記録に残る。

酒蔵の最高責任者「杜氏」就任

蔵人に指示を出す今井杜氏
蔵人に指示を出す今井杜氏

前任の杜氏さんは、30年かけて酒造りを学んだそうです。その杜氏さんから「お前は10年で覚えろ」と言われて無我夢中で酒造りを勉強してきました。さすがに10年で杜氏の仕事を覚えるのは厳しく、酒造りを学んで18年目で杜氏に就任。何代目の杜氏かはハッキリとわからないそうですが、青木酒造の社長は12代目だそうです。

毎年、米の出来も違えば、気候も異なる。データやマニュアルは一切持たず「自分の目で見て判断することの大切さ」を日々蔵人達に伝えています。マニュアルが無いと何もできない蔵人になって欲しくないとの願いからだそうです。

酒造りに携わって24年「まだまだわからない事が多い。今年の米は、今までで一番難しい米だった。」と話す今井杜氏。また飲みたくなる酒を目指し一切手を抜かず、労も厭わず小さい仕込みに想いを込める。

【青木酒造・今井杜氏のこだわり】
1、米と水の温度を合わせて仕込むことで、米のストレスを極限まで減らす。
2、全ての作業は人の都合ではなく、酒の都合に合わせる。
3、巻機山(まきはたやま)の伏流水と契約農家の契約田んぼの指定米を使用。

毎年8月から翌年6月まで8500俵35種類の酒を11人で造っています。

取材を終えて

今井杜氏(右)あうたび唐沢(左)
今井杜氏(右)あうたび 唐沢(左)

初めて青木酒造さんへお邪魔した時の印象は、とにかく皆さん元気が良いな〜。「こんにちは!」見学の要所要所で蔵人の方が手を休めて気持ち良く挨拶してくれます。そんな明るく元気な蔵の雰囲気から、ここの酒が美味いのもすぐに納得。やはり良い仕事をしているか否かは、そこで働いている人の態度や職場の雰囲気に表れるものです。

最高責任者である今井杜氏が特に大切にしているのは人と人の和合。「杜氏だからって怖い顔をしていたら若い人たちはついて来ないよ。」と優しい笑顔で話す今井杜氏の流儀は、『蔵内は全員呼び捨て禁止』『自分だけで決めず皆で相談をする』『お昼ご飯も休憩も皆が揃うまで待つ』『全員禁煙』。そんな厳しくも優しい杜氏の下、皆さん仲が良く、お酒の話でいつも盛り上がっているそうです。

青木酒造のホームページにも「杜氏や蔵人、酒米を栽培する農家の人々ら『造り手』、酒屋や料理店などの『売り手』、鶴齢を愛飲してやまない『呑み手』による和合によって、良い酒は生まれると考えている」とあります。

今井杜氏に一番好きなお酒とおつまみをお伺いしたところ、「鶴齢本醸造(熱燗)と我が家の煮物」だそうです。これからも今井杜氏の醸すお酒に期待しています。

【今回の内容】

創業300年の鶴齢 醸造元 青木酒造
「我住む魚沼郡は日本第一に雪の深く降る所なり『北越雪譜より』」魚沼出身の随筆家・鈴木牧之の故郷として知られる塩沢に今年で創業300年を迎える青木酒造はあります。今井杜氏の案内で蔵の中を見学し、お酒について色々とお話しをしていただきます。※通常一般の方の酒蔵見学は行っておりません。

今井杜氏と懇親会
「こんな贅沢な時間は他ではありえません。」「作り手のお話しを聴きながら飲む酒は最高でした。」前回のあうたびでは皆さんからそんな好評をいただいた今井杜氏を囲んでの宴会。今井杜氏が自らご持参いただいた自慢の酒をたっぷりと楽しみます。前回は、山田錦の純米大吟醸をはじめ、地元限定の鶴齢、美山錦、五百万石などを楽しみました。今回も鶴齢の飲み比べ(銘柄は杜氏おすすめのものをご用意)や美味しいお酒の飲み方、酒造りへのこだわりなど、今井杜氏と一緒に楽しい夜をお過ごし下さい。夕食は、地元南魚沼で採れた野菜や魚などを中心とした田舎料理となります。

栃窪温泉 銀峰閣月乃湯
今回もお世話になるのは、塩沢市内から車で15分程山の中へ入った栃窪地区にある銀峰閣月乃湯さん。ご主人の笛木さんとそのお母さん、お姉さんの家族3人で切り盛りする温泉民宿です。宿泊客にはリピーターも多く、冬場はスキー客で賑わいます。こちらの宿に今井杜氏をお招きして、大広間で懇親会を行います。温泉や地元の田舎料理を楽しめる心温まる素敵な宿で、笛木さん一家の優しい人柄に心が癒やされます。

「雲洞庵の土踏んだか」越後の名刹【雲洞庵】
歩くだけで仏の功徳があると言われる参道の石畳。赤門から本堂へと続く敷石の下には法華経の一文字一文字が記された小石が埋められている。との言い伝えから「雲洞庵の土踏んだか」との言葉が生まれ、一度は訪れるべき越後の名刹として知られるようになりました。地元ガイド協会の方の案内で雲洞庵の境内を参拝します。

雲洞庵の赤門
雲洞庵の赤門

名物「山菜だらけそば」
日本百名山「巻機山(まきはた山)」の登山道入口がある清水地区へ。巻機山は、新潟県と群馬県の県境に位置し、そこから湧き出る地下水は鶴齢の仕込み水として使われています。そんな巻機山の麓にあるのが、「山菜だらけそば」で有名な民宿上田屋です。ご主人が山から採ってきた旬の山菜を使った、山菜だらけそばの昼食をお楽しみ下さい。

山菜だらけそば
山菜だらけそば

雪国と織物
塩沢で織物が栄えたのは、半年間も雪に閉ざされる農家の主婦が冬場にできる生業として最適だったこと、長い冬を黙々と耐え忍ぶ生活習慣による越後人特有の我慢強い性格、手先の器用さなどが理由といわれています。他にも麻の原料となる苧麻(ちょま)の栽培に適していること、織物に適した湿度などがあげられます。

今回の旅では、創業1913年(大正2年)の塩沢織物のメーカー やまだ織株式会社の専務の山田千晴さんを訪ねます。こちらでは日本で一番最初に重要無形文化財に指定された織物『越後上布』の技術を継承して『本塩沢』『塩沢紬』『平塩沢』『夏塩沢』などの絹織物を製造販売しています。機織り機が置かれた店内では、塩沢の着物や帯の生地で作ったカード入れやバッグ、ボトルバッグなどを販売しています。

千晴さんから塩沢の織物の歴史や文化についてお話いただきます。また、塩沢絣の端切を使った栞作り、機織り機体験などを行います。

高級漬物「山家漬」今成漬物店
南魚沼市六日町にある今成漬物店。こちらに知る人ぞ知る絶品「山家漬(やまがづけ)」というお漬物があります。提携農家が栽培する、こだわりの地野菜を銘酒「八海山」の酒粕で漬けています。その上品な味わいで80年以上も愛され続けており、今でも創業当時と変わらぬ手作業で漬け込んでいます。文豪「會津八一」がその味わいを絶賛し、山家漬と命名したそうです。20代以上も続く旧家の歴史などを交えて、店主の今成正子さんにお話しを伺います。

オススメの逸品
お土産を買うなら何と言っても「鶴齢の地酒ケーキ」がおすすめです。鶴齢の大吟醸をたっぷりと使用したケーキで、超キメの細かい生地にたっぷりと大吟醸シロップが染み込んでいます。極上のフワフワ食感を楽しめます。青木酒造とお菓子のアオキが真剣にタッグを組んで作っただけの事はあります。

また、鶴齢をお土産に買って帰りたい方はこちらのお店がおすすめ。青木酒造の直売所でも一部販売していますが、地元の金沢屋さんに是非足を運んで見て下さい。昔は造り酒屋だったそうですが、今は酒屋さんとして営業されています。各種鶴齢の他にも牧之、雪男、梅酒など青木酒造の商品が豊富に揃っています。東京で買えない限定商品も置いてありますよ!

イベントお申込み

参加料金 20,000円(税込)
料金に含まれるもの宿泊代金、食事代金(朝1回、昼1回、夜1回)、懇親会時のお酒、各ホスト代
集合場所JR塩沢駅(上越線)
集合時間12:45
アクセス <新幹線>
東京(10:40発)→ Maxとき317号 →JR越後湯沢(11:59着/12:15発)→上越線→塩沢(12:32着)
<在来線>
大宮(09:04発)→JR高崎(10:15着/10:31発)→JR水上(11:35着/11:40発)→塩沢(12:32着)
<高速バス>
池袋(08:00)→塩沢IC(10:56着)→徒歩(20分)→ 越後湯沢(12:15発)→上越線→塩沢(12:32着)
宿泊先銀峰閣月乃湯(※男女別相部屋となります
最少催行人数4名(最大受付人数:6名)
キャンセル規定14日前以降・・料金の20%、3日前以降・・料金の50%、当日・・全額
受付締切6月19日(月)※定員になり次第、締切とさせていただきます。
備考

<スケジュール>

時 間内 容食 事
< 6月24日( >
12:45塩沢駅集合(JR上越線)
13:00創業300年の青木酒造着。
今井杜氏の案内により蔵内を見学。
15:00牧之通り散策をお楽しみ下さい。
Ohgiya Cafeにて、シオ・ザ・ワッフルや鶴齢飲み比べが人気。
鈴木牧之記念館(入場料500円別途)の見学もオススメです。
16:30栃窪温泉「銀峰閣月乃湯」へ。(宿の車が迎えに来ます)
温泉に入って夕食まで休憩。
18:00今井杜氏をお招きして懇親会。地元食材の田舎料理をお楽しみ下さい。
杜氏さんおすすめのお酒をお持ちいただきます。
どんなお酒が飲めるのか楽しみです。
夕食
21:00頃懇親会終了。
< 6月25日( >
07:30地元の食材を使った朝食。朝食
09:00越後の名刹「雲洞庵」へ。
地元ガイドさんの案内で境内を参拝します。
12:00清水名物「山菜だらけそば」の昼食
旬の山菜やキノコがたっぷり入ったお蕎麦をお楽しみ下さい。
昼食
 13:30大正2年創業の老舗織物メーカーやまだ織株式会社
塩沢の織物の歴史などのお話し、機織り体験など
 14:30 「山家漬」で知られる、今成漬物店へ。
製造場見学や店主の今成正子様よりお話しを伺います。
16:00頃塩沢駅で解散

※時間は目安となります。内容に関しても現地事情や進捗状況により、適宜変更をさせていただく場合がございます。

★お申込みはコチラのフォームからお願い致します。

今井隆博(いまい・たかひろ)杜氏
1958年4月20日 新潟県南魚沼市(旧南魚沼郡塩沢町)生まれ。地元の高校を卒業後、1976年4月青木酒造入社。青木酒造の卸問屋でお酒の販売に従事する。1993年10月青木酒造のお酒の製造部門へ移動。18年間酒造りについて学び、2011年7月杜氏に就任。現在6作り目。県内外の蔵とも連絡を取り情報収集も欠かさない。常にアンテナを高くし、前年より少しでも美味い酒を造ることに全力を注いでいる。

【イベント企画・取材協力】
あうたび合同会社
電話&FAX:03-6356-4461
担当:唐沢
info@autabi.com

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