《福島県二本松市で里山の暮らしとクラフトビール醸造を体験する旅》
コロナ禍で様々な価値観や暮らし方が大きく変化する中、一足先に持続可能な暮らしや生き方を実践している人たちがいます。田畑を耕し、仲間と酒を酌み交わし、自然と共存しながら生き生きと暮らす彼らに惹かれるのは私だけでしょうか。
今回は、有機農業の傍らクラフトビールの醸造も手掛ける関元弘さんを訪ねビールの醸造を体験していただきます。東京出身の元官僚が辿り着いた田舎暮らし。関さんから色々とお話を聞いて生きるチカラも学べる旅です。
こんな人におすすめします
・ビール醸造に興味のある方
・有機農業に興味のある方
・脱サラや起業に興味のある方
・都会での暮らしに違和感を感じている方
・地域で活躍する人の話を聞いてみたい方
福島県二本松市(東和地区)
福島県二本松市東和地区は、人口約6,000人で里山の風景が広がる中山間地域。古くから養蚕が盛んな場所でしたが、養蚕業の衰退と共に少量他品目栽培の有機農業を確立しました。使われなくなった桑の葉を活用した加工品の開発なども行われています。
この企画は、1名様からお申し込みいただけます。ご希望の日程をお知らせいただき、現地確認後に受入の可否について、ご返信をさせていただきます。現地の都合により予約ができない場合もございますので予めご了承ください。
<会いに行く人>
ななくさ農園 ななくさナノブルワリー 代表 関 元弘

福島県旧東和町(現二本松市)に移住して16年目の関元弘さん。東京出身の関さんは、大学を卒業すると農林水産省にキャリア官僚として入省。平均的な公務員より恵まれた給料と約束された将来を手に入れたはずでしたが、数年働くうちに書類の中で生きている自分に違和感を感じ始めました。
そんなある時、人材交流事業で東和町役場へ2年間出向したのをきっかけに、自ら農業をやってみたいという気持ちに。その後、思いは強まり就農先を探した結果、同僚だった妻の奈央子さんと東和町へ移住。官僚の地位を捨て農業の世界へ飛び込んだのは、35歳の春でした。
結(ゆい)の精神が息づく東和へ

移住して最初に借りた畑は、20年以上放置された桑畑で農業を始めるには一から開墾をする必要がありました。桑の木を一本一本取り除くのは容易な作業ではありません。夫婦で気の遠くなるような作業をしていると「大変な事は、一人でやったら駄目だよ」と地元の人が集まり、ユンボ(建設機械)を使って開墾作業を手伝ってくれました。

「東和には、そんな結の精神が根付いているんです。」とここに住むことを決めた理由を関さんは話してくれました。自分がお世話になった分は、新しく新規就農で東和にやってくる人達に返して行くそうです。
※結の精神とは、田植えや稲刈り、冠婚葬祭など人手が必要な時にお互いに助け合うという相互扶助の精神。
醸造家としてのスタート

新規就農してからの数年間、冬になると地元の大七酒造(江戸時代から続く老舗の酒蔵)で蔵人として働いていました。もともと日本酒好きだった事もあり、自分でも酒を造りたいと醸造免許の申請を考えましたが、国の方針などで断念。どうしても醸造家になりたいという思いから、発泡酒の免許に切り替えて申請しました。

ところが申請の直後にあの震災が起こりました。税務署の担当者から「今はやめた方が良いのでは?」と延期を促されましたが、「こんな時だからこそやります。」と強気な姿勢で醸造をスタート。ななくさビーヤと名付け、副原料に柿・ゆず・洋梨など地元で取れた農作物を使い、酵母が生きている無濾過のビールを製造販売しています。
ワイナリーの立ち上げ

2010年のある日、関さんや地元農家が集まり酒盛りをしていると町おこしのために何かやろうという話に。「ワイン造りがいいでねぇか?」ワイナリーなら人がたくさん集まるのではと、農家のおやじ達の夢は膨らみ2012年秋「ふくしま農家の夢ワイン株式会社」が誕生しました。ワイン特区にも認定され、最初は震災の風評被害で行き場を失ったりんごを使い、シードルの醸造から始めました。

あれから10年、ワイナリー周辺の荒れてしまった桑畑に、毎年数千本単位の苗木を植え年々規模を拡大。JALの機内誌で紹介され、JR東日本の豪華寝台列車「TRAIN SUITE四季島」で採用されたりと存在感を増しています。
クラフトビール醸造(仕込み)体験

ななくさナノブルワリーは、納屋を改造した小さなブルワリーです。地元の素材を生かした「風土の味がする麦酒」づくりを心がけ、無濾過で無加熱、酵母が生きている麦酒です。

今回は、関さんのビール造りを一緒に体験していただきます。すべて手作業で行われるので、ビール醸造の隅々まで見て体験していただけます。

【当日のスケジュール】
時 間 | 内 容 | 食 事 |
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10:40 | ななくさナノブルワリー集合 ※電車を利用の方は、二本松駅10:10集合で迎えに行きます。 | |
10:45 | はじめに ・自己紹介 ・ビールの種類、醸造について ・本日の作業説明 ※その他、農業や里山での暮らしなど何でも聞いてみてください! | |
11:30 | 醸造作業の開始 ・原料の計測 ・麦芽の糖化(粉砕麦芽をお湯を張った糖化槽へ入れる) | |
12:00 | タイミングをみて各自昼食休憩 ※徒歩圏内には、コンビニや飲食店はありませんので事前に準備持参されることをおすすめします。 | |
13:00 | 午後の作業 ・糖化終了(品温を76℃まで徐々に昇温) ・麦汁の抽出(ポンプを使って糖化槽から煮沸槽へ移動) ・麦汁の煮沸(60〜90分) ・ワールプール(煮沸後、液体を掻き混ぜホップ粕を中心へ集めさせる) ・麦汁の冷却(麦汁を熱交換器で冷却し、発酵タンクへ移動) ・酵母添加(発酵タンクへ酵母添加) | |
16:00 | 後片付け ・煮沸釜洗浄 ・ホース類洗浄 | |
16:30 | 体験終了 お疲れさまでした! ★醸造体験参加者特典★ 体験終了後、関さんのビールを無料で試飲がきます。車の方は、そのまま宿泊をすることも可能です。素泊まり1,500円(現地精算)が別途必要となります。 ※素泊まりのため食事の提供はありません。タオル類・歯ブラシなどもありませのでご持参ください。 また、近隣の農家民宿(1泊2食付き)もご紹介可能ですのでお早めにご相談ください。 |
【ツアー詳細】
受入期間 | 通年(但し、6月中旬〜9月中旬はお休み) |
---|---|
参加費 | 19,800円(税込み) |
含まれるもの | ビール醸造体験、完成したビール24本(330ml瓶)、ビール送料 ※追加で購入をご希望の方は、特別価格でご購入いただけます。 |
集合場所・時間 | ななくさ農園(ななくさナノブルワリー)10:40 ※電車を利用の方は、二本松駅10:10集合で迎えに行きます。 |
最少催行人員 | 1名(最大3名まで) |
持ち物 | 長袖・長ズボン、タオル、着替え |
キャンセル規定 | 30日前以降・・代金の20%、10日前以降・・代金の50%、当日または無連絡不参加・・代金の100% |
受付締切 | 参加希望日の14日前 |
お支払い方法 | 銀行振込、クレジットカード(VISA、MASTER) ※詳細は、お申し込み後にメールにてご案内致します。 |
関さんオンラインツアーの様子
関元弘(せき・もとひろ)
1971年東京都生まれ。元農林水産省の官僚。在職中の1999年、人事交流で福島県東和町役場へ出向。2004年農水省を退職。新規就農を志し、2006年9月に同僚だった妻の奈央子さんと二本松市東和地区へ移住し「ななくさ農園」を開園。2008年有機JASの認定を受け、2011年には、安達郡内の有機農家達と「オーガニックふくしま安達」を設立し、首都圏等への組織的出荷を開始。また、同年に農業の6次化を目指し、酒類製造免許を取得「ななくさナノブルワリー」として、地域オリジナル発泡酒の製造も始める。2012年には、地域内の農家と共に「ふくしま農家の夢ワイン株式会社」を設立し、東和オリジナル果実酒の製造を行い、地域活性化起爆剤となるべく地元農家と奮闘中。2013年3月、茨城大学名誉教授 中島紀一先生を塾長に迎え、「あぶくま農と暮らし塾」を設立、地域内外の者が共に学び交流する活動にも取り組んでいる。根っからの酒好きで、農水省退職後、埼玉県の造り酒屋で働き、就農してからも数年間は、冬になると二本松市の大七酒造で蔵人をしていた。自ら日本酒を作りたいと考えたが、国の方針により断念。そこで、クラフトビール醸造免許を取得し自宅の倉庫を小さなブルワリーに改装。干し柿、りんご、ゆず、蕎麦などを副原料として様々な商品を企画販売。

合同会社ななくさ農園代表
ふくしま農家の夢ワイン株式会社 取締役
オーガニックふくしま安逹 代表幹事
あぶくま農と暮らし塾 幹事
【福島への交通費をお得に!】ふくしま移住希望者支援交通費補助金
福島県へ移住希望の方には、県が行っている交通費の補助制度があります。詳しくは、こちらをご覧ください。